愚痴・憎まれ口・無駄口・世迷言・独断と偏見・屁理屈・その他言いたい放題



その6.≪「ファンク」が大好きだからこそ!


達が、ファンクの教室に通ってて、「発表会」があるからって電話
をくれたので、早速見に行きました。スポーツ・クラブで知り合った
4?歳の男性で、出演者中の最年長者だったけど、17〜8歳の女の
子達と一緒に、けっこう楽しそうに踊ってました。       


徒さん達のステージが終ると、次は先生クラスのグループや、プロ
の人達のステージで、流石によく訓練された素晴らしい踊りでした。
若い人達が沢山出演していて、満員で立見の観客も、殆んどが若い人
達・・・それに、出演者に男性も多いんです。凄〜く羨ましかったで
す!でも、僕はどうしても日本舞踊的な見方をするものだから、楽し
い反面、だんだん物足りなく感じたのも事実です。       


アロビクスの大会での演技は、どんなに素晴らしくても、もともと
がスポーツだと思って見るので、あくまでもテクニック中心に見てし
まいます。これは新体操などでも同じことで、舞踊としての感動を期
待してみる訳ではありません。これに対して、フィギュアスケートや
シンクロナイズドスイミングは、評価も技術点と芸術点に分かれてい
るように、単なるスポーツとしてテクニックだけを見るのではなく、
芸術作品として鑑賞することが出来ます。近頃は、社交ダンスもかな
り変わって来ていて、先日テレビで見たプロの人達のデモンストレー
ションは、社交ダンスのイメージを遥かに超えた、ドラマチックな踊
りでした。                         


ァンクは、もともとはアメリカのストリートダンスだったものが、
テクニックがレベルアップするに従って市民権を得たもので、黒人っ
ぽいノリでファンキーなところが、現代の若者に受けるのも無理ない
と思いますし、僕も大好きなんですが・・・身体中の関節を自由自在
に動かしながら、ムーンウォークをやってみたり、頭だけで逆立ちし
てクルクル廻ったり、テクニックの面ではかなりのものですし、ホン
トにカッコイイんですが、なぜか決してそれ以上ではないんです。


しく動き回った後、パッと止まって何かを指差すと、それは素敵で
客席もキャーキャー沸くんですが、その指の先に踊り手が何を見てい
るのか、もう1つこちらに伝わって来ないんです。只々カッコイイだ
けじゃ、ヤッパリ飽きちゃうんですよネ・・・これって、僕の見方が
可笑しいんでしょうか?ファンクって、理屈抜きで只楽しんでればイ
イんでしょうか?                      


本舞踊では、扇子をスッと突き出しただけで、人生の真実や宇宙の
深遠を覗いたような気持ちにさせる事も出来るのに・・・(もちろん
上手い人が踊った場合ですけど・・・)ファンクでは、そういう表現
は出来ないのでしょうか?「パラパラ」は、いくら楽しくても、所詮
は現代版盆踊り(?)に過ぎないけど、ファンクにはもっともっと大
きな可能性が有るような気がしてならないんです。だって、あれだけ
高度なテクニックがあるんですから、そのテクニックを駆使して、身
体の震えが止まらない位の感動を、多くの観客に与える事だって出来
ると思うんです。                      


日、電話をくれた友達に会ってこの話をしたところ、真剣にうなず
いて聞いてくれました。その時、「ファンクで使ってる曲は、殆んど
が英語の歌詞だけど、振付する人は勿論、実際に踊ってる人も、歌詞
を理解して内容を表現しようとしてるのか?」と尋ねた所、そういう
ことは殆んどなくて、大抵は曲のノリだけで踊っていると言う答えが
返って来たので、「アァ、やっぱり・・・」と、妙に納得してしまい
ました。「別に、それでイイじゃんか、楽しければ!」と言われれば
もう返す言葉はないんだけど、なんだか凄く勿体無い気がして・・・

初の方で踊った小学生の少年の、ニコリともしないで教わった通り
に一所懸命踊っていたひたむきな姿が、なぜか僕には一番感動的でし
た。テクニックも勿論大切だけど、人の心を打つのは、最終的にはテ
クニックじゃないんだよネ!                 


(これは「みんなの談話室」に書き込んだ感想に、少し加筆したものです)



「僕の独り言」TOPへ

前ページへ   次ページへ